背中合わせの話

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いつもと違う、というのは、なんとなく不安になるのは。当たり前、のこと。だと、思いたい。俺が、俺だけがそうなんじゃなくて、みんなそうなんだって。 「コオニ。またあした、たくさん話をしよう」 うん、と。コオニは頷き、目いっぱい。これ以上ないほどまぶしい笑顔を俺にくれた。 「それじゃあ、また、明日ね!!」 つまり、明日は……………… 「聞いたー?今日亡くなられた○○号室の寝たきりの患者さんの話」 「聞いた聞いた。毎日、壁に向かって話してるんだってねー」 「不気味だったよねー」 つまり、明日は俺は、コオニに会うことはできない。
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