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大嫌い。
『腰…いたーいっ。』
土日明けの、月曜日。
朝からのこの光景は恒例の、出来事となっていた。
本当に腰痛い。
てか、もっと手加減しろよ。
彩芽も、「腰が痛くて座れない。」と薺に甘えに行った。
和彦さんが見たら、嫉妬しそう。
そんなことを、思いながら彩芽と同じように、椅子に座れず、壁にもたれていると麻耶が教室に入ってきた。
何人かの男子と挨拶を交わして、こっちに歩いてくる。
何か鼻歌歌ってるし。
上機嫌だな。
こっちは、こんなに腰痛めてるのに…。
ムカつく。
ドンッ。
目の前に立った麻耶にいきなり壁ドン?されて、訳が分からず立ち尽くす。
薺や彩芽を含めたクラス中の人間が理解できず、頭に?を浮かべている。
あまりに自然な流れ過ぎて抵抗するの忘れてた。
今からでも、遅くないと麻耶の腹に、蹴りを入れてやろうとすると足と足の間に、足を挟まれ動けなくなる。
「何だよ、コレ。」
「股ドン。
壁ドンを超越した存在らしいよ?」
「超越…。
てか何で俺…。」
呆れたようにため息をついて、逃げる方法を考える。
すると、いきなり、近づいてきた麻耶が耳元に口を寄せる。
「夏樹、好きやと思て。」
思わずビクついた。
ヤバいヤバい。
どうしよう…。
「てか…何で……関西弁…?」
「関西弁…夏樹、好きやろ…?」
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