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呼び止められて、振り返るとそこには…
諦めたような、あるいは悟ったかのような
そんな眼で見つめ返す一人の男がいた
ずっと僕を見守っていた小太りな男
僕は抵抗する術もなく
ただ、されるがまま流されていく
やがて遠のいていくその男を
僕は見返すこともできない
僕は、なんて無力なんだ!
このままじゃ終われない、終わりたくない!
無力な僕は全力で男に言ってやった
惜しむように
吐きかけるように
殴りつけるように…
「見てたんなら止めろよ!」
こうして、立ち入り禁止及び秘密区域に無断で入り
その秘密を見ようとした僕は
青服の大人達により、無事に摘み出されたのだった。
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