俺の話( ´_ゝ`)

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佐藤篤人。 高校2年生17歳。 普通の男子高生…よりは波瀾万丈の人生。 俺は赤ん坊の時に佐藤家の玄関先に捨てられていたようだ。 佐藤家の人々は俺を施設に連れていこうとしたらしいがばぁちゃんがそれを止めた。 「私が育てる」 と言ってくれたらしい。 しょうがないからばぁちゃんの息子の子供と言う事にした。すでに4人居たが5人目の子供。 ばぁちゃんと離れで暮らした。 風呂は本宅だったから佐藤家の家族とも会ったけど会話なんて殆どなかった。 でも俺にはばあちゃんが居た。 送り迎え、学校の行事も絶対来てくれた。 何かある度におはぎを作ってくれた優しいばあちゃんだ。 高校は負担になるから行かない予定だったけどばあちゃんが絶対行けって言うから入学した。 大学も行けとは言っていたけどそこまで負担はかけたくなかった。 高校1年の夏に突然ばあちゃんが倒れた。 ずっと病気を隠してたけどもうばあちゃんの体は限界だったらしい。 「ごめんね。置いていくけどごめんね。せめて篤人が20歳になるまでは生きたかった」 と言っていた。 俺を置いていく事だけが気がかりらしい。 「大丈夫だよ、ばあちゃん。俺は一人でも頑張れる。だから安心して」 その言葉を聞いて安心したのかばあちゃんは眠るようになくなった。 沢山泣いた。 それからは離れで一人で生活した。 ばあちゃんが教えてくれたレシピでおはぎ作ったりしたけどやっぱりばあちゃんのが一番。 暫くしたら義兄達が離れに来るようになった。 そして俺に暴力をふるいだした。 「ばばぁ死んだからやっと殴れるわ」 「図体でけぇくせによえーな」 「早く出てけよ」 そんな言葉を受けながらも俺は我慢してあの家に住んでいた。 ばあちゃんとの約束を守るために。 それを気に入らない義兄達からの暴力はエスカレート。顔はバレるから見えない所ばっかり狙ってくる。いつまでたっても治らない。 毎日重たい体を引きずりながら学校へ行き普段通り過ごす。 こっちへ来たときは驚いたけど後悔はしなかった。あっちにはばあちゃん居ないし、悲しむ家族も居ない。 これが俺の話。
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