第一章 命か金

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 琥王は、彼女の件や可愛いなどと、 どこでその情報を得てきたのだろうか。 琥王の情報網も、よく分からない。 しかも、俺自身、付き合っていたのかも定かではなく、 ゆえに別れたというわけでもない。 お互い、付き合おうとか、好きとか言った事もなかった。 「薬師神、もしかして別れてないとか……」  忽那がじっと俺を見ていた。 俺は、返答に困る。 「自然消滅?最近は全く連絡もないし……」  何となく、女子も周囲も静かになっていた。 「……だよね、俺達、仲間だよね」  忽那が、笑って誤魔化し、又、パンに視線を移す。 何の仲間なのかは分からないが、彼女が居ない仲間なのだろうか。 確かに、忽那からも、彼女の話は聞いたことがない。
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