第一章 命か金

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 叔母とは、幾度か墓参りで会っていたが、 人殺しと叫ばれるのが常であった。 俺が生まれていなければ、誰も死ぬ事がなかったという理論らしい。 「そんな顔しないで、今までごめんなさい」  少し頭を下げた叔母は、優しい表情をしていた。 「塩冶様という教祖様に、息子ともう一度会わせて貰ったのよ」  話を要約すると、 叔母は、塩冶様に頼み、亡くなった息子に会わせて貰った、らしい。 すると、息子は俺に、謝って欲しいと頼んだ。 その理由は、 死ぬ間際に神様が話し合い、誰を残すか検討した、 従兄も候補であったが、垣間見た未来の辛さに、俺を推薦して逃げた、 との事。 俺は、神憑きではなかったので、話し合いに参加していなかった。
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