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「君は、寂しいのだね……」
突然、石田が目の前に居て、俺は後ろに飛びのいてしまった。
後ろに居た琥王が、そっと俺を抱きとめていた。
「君の周囲には死が多すぎる。
でも、君はその死ゆえに、生きなければならない。哀しいね」
当たりでもあり、外れでもある。
ここに居る人間は、身近に死を感じている人間しかいない。
周囲に死があるとは、限定された何かではない。
「俺は、未来は見えないし、過去も見えない。
でも、君の神は見える。
そして、疑問に答えると、
俺はこの世界の一つの摂理を伝えるためだけに、今、生きている。
そうしなければ、
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