第二章 今死ねば来世で

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「母の知り合いで、近所であったよ」  そもそもは、 近所のおばあさんが、孫を見たいと夢見ていた事がきっかけであった。 そこで塩冶は、無意識に家族を造ってしまったらしい。  造られた家族でも、愛情は本物であった。 おばあさんが亡くなると、世界の修正が入り、全て消えてしまった、 と、推測される。 「塩冶さん、 石田さんの家族、その時間は失われてしまいましたよ。 無意味に残酷な仕打ちでしたね」 「そうだね……」  【返還の血】この力、 どうにかしなくてはならないのかもしれない。 でも、俺は異界まで見えても、それをどうこうする力はない。
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