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「石田さん、大丈夫ですか?」
俺が声を掛けると、のろのろと石田が俺を見つめた。
「君か……よくここが分かったね」
石田は、又、下を向いた。
「あの、写真を返していなくて、追いかけてきました」
俺が写真を出すと、石田は胸に手をやり苦笑いしていた。
「そうか、君が持っていたのか」
幾人かの怪我人が、治療室から出てくると、石田に頭を下げていた。
「あの、こんな時なのですが、会って欲しい女性がいます」
俺は、橋場のプリントした写真とプロフィール、現在の状況を渡した。
「……彼女は?」
石田は長くプロフィールを見ていた。
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