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もう周囲は暗くなり、誰も作業していないといのに、
橋場は一人で働いていた。
頭にライトを付け、必死で花の手入れをしている。
石田は、声を掛けずに路上に車を停めると、作業を見続けていた。
「妻は花屋で働いていました。いつも一生懸命で、
気が付くと倒れていました」
橋場もこの状況が続けば、倒れてしまうだろう。
「石田さん、俺達、弁当を購入してきます。
確か通りに弁当屋がありました」
これだけ作業していたら、食欲は無いのかもしれないが、
食べなければ倒れる。
琥王と弁当屋に向かって歩き始めると、巨大な月が正面に見えていた。
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