第三章 今死ねば来世で 2

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「……石田さんには、奥さんを見つけられなくても、 代わりに、橋場さんを見つけて助けて欲しい」  かつて、奥さんを石田は守っていた。 「うまくいくといいね」  琥王は、いつの間にか弁当屋の電話番号を調べると、 着いたら出来ているように注文をかけていた。 その注文の細かさもすごく、まず、ごはんと具を別々に頼んでいた。 既成の弁当は、どこか肉食にできているのだそうだ。  田舎の細い道の両側には、ビニールハウスが連なっていた。 細い道を抜けると、大通りに着き、そこに弁当屋もある。 「注文していました、檮山です」  琥王は、領収書と共に、大量の弁当を受け取っていた。
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