第三章 今死ねば来世で 2

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 自宅は、古い農家を改造したものであった。 そこで、又、石田が唸っていた。 「妻も、こういう風に住みたいと、何度も言っていたよ」  同じ守護霊だと、同じ趣味になり易い。 「あの、お皿、借りてもいいですか?」  琥王が、台所を探していた。 「ああ。今、出しますよ」  橋場が、皿を持ってやってくると、やっと明るい場所で姿を見た。 日に焼けていそうなものなのに、橋場は真っ白であった。 可愛い感じなのだが、どこか強い意志を持っていた。  整理整頓された居間には、 昔の名残なのか囲炉裏が今も存在していた。 橋場は、囲炉裏に火をくべると、鍋を吊るした。
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