第三章 今死ねば来世で 2

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「人と食事をするのは、久し振りですよ」  少し橋場が笑った。 どこか、琥王の笑顔にも似ていた。 優しい日差しのような、笑顔であった。 「これ、夕食を購入してきました」 「はい、弁当屋ですね。私も利用します」  橋場は、奥から漬物とサラダを持ってきていた。  石田は、黙って橋場を見つめ続けていた。 「あの、水、一杯どうぞ」  俺は、コップに水を入れて差し出してみた。 橋場は不思議そうに水を受け取ると、一口飲み、 次に一気に飲んだ。 「おいしい!」  俺は、コップに水を足すと、ついでに効力をやや高めた。 「甘い感じがして、胃に染み入る」 「食前ですが、このクッキーも食べてみてください。 そこの薬師神が焼いています」  橋場は、クッキーを一口食べると、おいしいと言いながら食べ続けていた。
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