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「人と食事をするのは、久し振りですよ」
少し橋場が笑った。
どこか、琥王の笑顔にも似ていた。
優しい日差しのような、笑顔であった。
「これ、夕食を購入してきました」
「はい、弁当屋ですね。私も利用します」
橋場は、奥から漬物とサラダを持ってきていた。
石田は、黙って橋場を見つめ続けていた。
「あの、水、一杯どうぞ」
俺は、コップに水を入れて差し出してみた。
橋場は不思議そうに水を受け取ると、一口飲み、
次に一気に飲んだ。
「おいしい!」
俺は、コップに水を足すと、ついでに効力をやや高めた。
「甘い感じがして、胃に染み入る」
「食前ですが、このクッキーも食べてみてください。
そこの薬師神が焼いています」
橋場は、クッキーを一口食べると、おいしいと言いながら食べ続けていた。
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