第三章 今死ねば来世で 2

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「琥王、俺は森のくまに行ってくる」  石田が、気持の整理がつかない気持ちは分かる。 俺は、深追いはしない。 俺も気持ちの整理がつかず、森のくまに向かった。 「あら、来たの?一弘君」  芽実は、すこし嫌味を言ったが、笑顔であった。 「はい、クッキー焼かせてください」  琥王がおいしいと言うのならば、クッキーは焼いてもいい。  俺は、ぽつりぽつりと、芽実に石田の話をしてしまった。 芽実も俺を育てているせいか、不思議な事には慣れている。 「家族に代わりはないのよ、一弘君。 でも、頼りにされるということは、いいことね」  俺も、もっと安廣や芽実を頼るといいと、説教されてしまった。 頼るはいいが、迷惑はかけたくはない。
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