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こんな神憑きなんて存在で無かったのならば、
俺も、安廣と芽実の子供になりたかった。
この二人に頼られて生きてみたい。
「安廣さんと、芽実さんが結婚したら、俺、家に帰ります」
そうか、塩冶の能力の意味が今ならば分かる。
無理と分かっていても、人は夢を見るものなのか。
「そう。分かった。私も、頑張るね」
塩冶に、安廣と芽実の子供を造って欲しいと、本気で思った。
それは自分が、塩冶に禁止事項として戒めているものだ。
分かっているのだが、
こうやって、力があれば使ってしまいたい状況がある。
「私も、一緒にクッキーを焼こうかな」
芽実もクッキーを焼くと、瓶に詰め、俺のリュックに大量に詰め込んだ。
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