第三章 今死ねば来世で 2

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 こんな神憑きなんて存在で無かったのならば、 俺も、安廣と芽実の子供になりたかった。 この二人に頼られて生きてみたい。 「安廣さんと、芽実さんが結婚したら、俺、家に帰ります」  そうか、塩冶の能力の意味が今ならば分かる。 無理と分かっていても、人は夢を見るものなのか。 「そう。分かった。私も、頑張るね」  塩冶に、安廣と芽実の子供を造って欲しいと、本気で思った。 それは自分が、塩冶に禁止事項として戒めているものだ。 分かっているのだが、 こうやって、力があれば使ってしまいたい状況がある。 「私も、一緒にクッキーを焼こうかな」  芽実もクッキーを焼くと、瓶に詰め、俺のリュックに大量に詰め込んだ。
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