第三章 今死ねば来世で 2

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 部屋に帰ると、安廣からメールがあり、 芽実が体外受精したいと申し出てきたという。 確率は非常に低いと言われたが、 挑戦しないで諦めることができないと、芽実は言った。 その言葉に、安廣は思わず、結婚しようとプロポーズしたという。 「安廣さんと、芽実さんの子供か……」  どうか幸せになって欲しい。  次の日、 森のくまでパンを焼いていると、琥王がまた来ていた。 開店前の店で、琥王は端末を叩いていた。 「琥王、どうしたの?」  端末を見ると、塩冶から、また自殺者が出たとの情報があった。 石田の活動で、人の心が揺れていた。
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