第三章 今死ねば来世で 2

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 言った事はなかったが、底なしの胃袋と呼ばれる。 いつもは決まった分量しか食べていないが、 食べだすと底なしになる。 「琥王もね」  やはり神憑きの宿命なのか、エネルギーの消費が激しいのだ。  再び皿で一杯になると、店員も俺達を見て首を傾げていた。 二人という分量では無かったのだろう。 「カルビいけるよね」 「辛いのがいい」  あれこれ注文し、時間一杯まで食べてしまった。  それから、琥王は家に帰り、グローブを持ってきた。 キャッチボールがしたいのだそうだ。 「野球、したかったな」  キャッチボール、 琥王が上手いのでどうにかはなるが、俺は野球は余りしたことがない。
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