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「意外に、薬師神。球が速い」
そこで、ピッチャーとキャッチャーで再びボールを投げた。
「俺は、もしも薬師神が死んで、
今死ねば来世で会えると言われたら、自殺しそうだよ。
やっと神憑きに会えたのに、もう孤独には耐えられない」
俺は死んでいない。
「琥王、他の神憑きを紹介しようか?意外と身近にいるからさ」
安廣や祖父が、神憑きなのだ。
「そういうのではなくってね……」
琥王が説明しかけて、諦めた。
又、キャッチボールをする。
「代わりがいない、人間ってそういうものだよ。薬師神」
それは俺にも分かる。
安廣も芽実も、俺にとっては代わりがいない。
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