第三章 今死ねば来世で 2

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 ボールの音が響いていた。 もっと早くに俺が琥王と知り合っていたら、 琥王の厄をどうにかできたのだろうか。 今も、どうにもなっていないのに、それは無理だったかもしれない。 「琥王、俺、森のくまのバイトに行く」  明日の仕込みの時間になる。 「そうだね、行ってらっしゃい」  森のくまに向かって電車に乗ると、つい石田を透視してしまった。 石田は、橋場の花の栽培を手伝っていた。  守護霊が同じということは、同じ人にも似た感覚がある。 必死で花の栽培をする橋場を、石田はじっと見守っていた。  死ではなく生で、世の中を繋いで欲しい。  森のくまに着き、服を着替えると、芽実が何かの紙を持ってきた。
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