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琥王がやってきたので、ケーキを持って、そっと自室へと向かった。
「塩冶さんが、彼女を連れてきているからさ」
しかし、琥王は、俺の自室ということに、かなり動揺していた。
「いいのか、二人きりで」
「塩冶さんも大人だよ、平気だろ」
そっちではなく、
琥王と俺が二人きりだという意味であった。
「だけど、俺、薬師神が好きなんだぞ。
二人きりだと、襲いたくなる」
さらりと琥王が、とんでもない事を言っていた。
「何言っている」
「だってさ、薬師神、いつも人に囲まれていてさ。彼女のことも黙っていたし。
それも、あれ、女子も友達以上を希望の連中ばかりだぞ。
本当は薬師神と親しくしたい連中……」
友人なのだろう。
琥王には、どう見えるのか分からないが、
友人以外ではない。
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