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「ちょっと、女子寮ってどういう事ですか?」
女子寮の管理人とか聞いてないんだけど……というかそもそも管理人の事を聞いてないんだけどさ。
まぁ、それは良いとして……女子寮管理人とか男子高校生がやっていいもんじゃないでしょ!
「そのままの意味だよ。男子寮は満員で管理人も三人も居るんだけど、女子寮は全然人が入らなくてね。誰も管理人をやりたがらないんだ」
「それなら誰か雇えば良いのでは?」
「ウチの寮の管理人は代々寮生がやることになっているんだ。今更変えられん」
なんという融通の利かなさなのだろう。
そこは変えても良いだろう。
伝統なら仕方ないのか?
「でも、男子が管理人なんて寮生が反対するんじゃ……」
「だろうね」
「おぃ」
つい素で反応してしまった。
まぁ、俺も理事長と同意見で反対はされるだろうけどね。
「でも、出来ないなら入学は認められないから。自分でなんとか頑張ってくれたまえ」
男の俺なんかが管理人ですって言って入っても、そんなの絶対に追い出されるに決まってるじゃないか。
…いや、待てよ。
女子寮って事は灰姉も真白も居るじゃないか。
二人になんとか居させてもらえるように頼んでみよう。
それより問題は……。
「もし、俺が女子との生活で我慢出来なくなってしまったら?」
「勿論、そういった報告があれば一発で退学だから」
「生殺しですか?」
「試練だと思いなさい」
くそっ、それは童貞には辛すぎる。
俺だって多感なお年頃よ。
いや待てよ、そういった報告があればってことは、無ければオッケーということか。
つまり、了承を得てなら良いということか。
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