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「へへ、やぁねぇ~ただの冗談なのに通じないつまらない男ぉ~男の嫉妬ってくだらないわぁ~」
「は……は!? なに、なにその喋り方!? クロウお姉さん!?」
「……大概この娘も冗談通じないよねークロウさんやんなっちゃう」
がしっと肩を抱かれて、クロウさんの吐息が耳にかかった。びっくりして、身体が跳ねてしまった。恥ずかしい。
「だから。顔、本読んでる時の。クレアちゃん堪えてるつもりだろうけど、できてないから。ゆるみっぱなしだから。恥ずかしいでしょ?」
「……え。えええええ!? あた、あたし、我慢してっ……!」
「うん。我慢してるんだろうな~と思ってたけど、できてないから。普通にニヤついてたから。とりあえず中断させてたんだけど……余計なお世話だった?」
あたしの事を思って、って。そういうこと!?
恥ずかしさと混乱であわあわ慌てるあたしを宥めるクロウさんの額に、またコルクが飛んできた。ものすごい命中率だな、とぼんやり思うけれど今はそんなことどうでもよくて。
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