第二話 もう一人の自分

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 車の損傷が激しく、フレームが歪んでドアが開かなかったために、オープンカーであった事が幸いして、従兄と先輩が幌を開けて助け出してくれた。  その後、病院の診断で首に軽いムチ打ちと脛に軽い打撲、右手小指の脱臼のみの軽症で、命に別状はなかった。  無論、愛車だったロードスターは一発廃車。  急遽、車屋を経営している兄貴から格安で次の車を購入し、私自身の意思でドリフト大会へ出場することにした。  大会の結果は、また別の機会に話すとしよう。  しかし、あの大事故で私もよく生きていたものだ。  事故直後に起きた、臨死?のような体験……  あれは一体、何だったのだろうか?    
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