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「…うわぁぁぁっ!!!」
俺は
ガバァァァッ!と、車のシートから跳ね起きた!
「はあ、はあ…。
な、何だ?夢か?」
どうやら、いつの間にやら眠ってしまったらしい。
仕事の途中、道ばたに軽トラを停めて、運転席でちょっとの間だけ休むツモリだったのだが…。
俺は、
あの『歪んだ顔の美人』が誰なのかを
既に思い出していた。
先ほど…
俺が
交差点で『ひいてしまった』女性。
「しまった!!」
と、慌てた俺が!
車から降りて彼女の元に駆け寄ると…
あの『歪んだ顔』で地面に倒れていたのだ!
俺は!
周囲に誰もいない事をいいことに
彼女をそのままにして車で逃げて来てしまったのだ!!
俺は…
夢の中でも、事故現場から逃げようと道を急いでいた。
でも…
何で、俺は
こんな夢を見たのか。
もしかして、
彼女…死んでいないのか?
もしかして、
彼女…俺に、まだ自分は生きていると訴えたいのか?
やっぱり…
ひき逃げなんて、
人として最低の行為だよな。
よし!!
と、そう考え直した俺は、すぐさま彼女をはねた現場に車で戻ってみると
何と!
彼女は、虫の息で生きていたのだ!!!
俺は、迷わずその場で救急車を呼んだ。
そして…
彼女は
病院で、何とか一命を取り留める事ができた。
「私が信号無視して、急に交差点を渡ったのがいけないのに、
助けてくれて、本当にありがとうございます」
後日、
俺は逆に彼女からお礼を言われてしまった。
そうして…
俺は、
現在、
彼女と付き合っている。
~END~
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