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ともあれ、開くと着信が1通来ていた。
履歴を見ると、幼なじみからの連絡で、5時50分に連絡があった。
あいつはおじいちゃんか、なんて思いながらかけ返す。
しばしのタイムラグの後、通話が繋がる。
「もしも――」
『おせぇよ、もっと早くかけ直せ!』
「分かった、切るな」
『ウソウソ!かけ直してくれてありがとう!サンキュー、愛してるぜ!』
「くだらない妄言はいいから用件言え、藍」
草満 藍。女っぽい名前だが、れっきとした男だ。
だが、こいつが若干うざいというか……付きまとうというか。
いつも一緒にいて、こいつがくっつくおかげで、俺とこいつが付き合ってるなんてふざけた噂が飛び交うことがあった。
そしてこいつも否定しないもんだから、俺が毎回こいつを絞めるはめに。
俺もこいつもノーマルなのは、仲良い奴は知ってるんだが……。こいつに至ってはむしろ女大好きだし。
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