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すると田中はホウと息を吐き、
「ああ、冬依くん。キミはすごく可愛い」
頬を染めて冬依の顔に賛辞を浴びせてきた。
「こんなに可愛いのに、乱暴なことしてごめんね」
怒るとますます美しさが増すのは、来生家の血筋だ。
そんな冬依に、田中はどこか自慢げに、
「一番上のお兄さんの会社にも、ちゃんと後で電話をかけてあげる。監督不行届だって教えてあげなくっちゃ。
するとお兄さんの会社でもきっと大騒ぎになるだろうね。ゴシップ記者さんだから、今度は自分が記事になっちゃうね」
「あのお兄さんも素行に問題がありそうだから、きっと検察に監護放棄の罪に問われるよ。そうなれば冬依くんの監護権も取り消されるから、そうしたらもっと、ボクと自由に会えるようになるよ」
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