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呼び止められて、振り返るとそこには、魔女がいた。
正真正銘の魔女。
俺の母親。
「ミチエ」
母親の名を呼ぶと、彼女は気をよくしたのか、満面の笑みを浮かべた。
そして、あらぬことか、魔法を使い、俺を異世界へ……自分の育った学園に飛ばした。
俺は、気をつけていたつもりでも、忘れていた。
我が母ながら、何をするか理解不能なことに……。
単に自分の育った学園を見せたかっただけで、俺を異世界へ飛ばした母親。
実に自分勝手であるが、そこで出会ったひとつの偶然が俺を縛ることになるとは、この時は思いもよらなかった。
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