第1章

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「どれくらい?1年?」 あの時の必死な気持ちが蘇る。 離れたくなかった気持ちが、体中に溢れてくる。 「う~ん、20年くらいかなぁ」 そうだ。 20年って言っていた。 その時の私の絶望。 20年ってどれくらい? 絶対に訪れないと思うほど、遠い未来に感じた。 「だから、泣くな。そうだな、その時にちゃんと会えるように、間違えないように、お前のそれ、赤い手袋を片方だけもらっていこう。20年後両方そろうように、俺の最高の魔法をかけてやる。だから、その日までは忘れていろ」
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