第1章

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「姫、お迎えにあがりました。今宵、私の妻になる約束を果たしていただきます」 私の前に膝まづいた人、赤い瞳の王様。 私は、やっと自分に戻る。 「予想通り、俺好みの姫に育った。これからの果てしない時を、みなと共に楽しく渡って行こう。どんな世界の姫より幸せにしてやる。いいな」 小さい時の約束を守ってくれたあの人は、渡り魔族の王様。 今から私は、王様の妻になる。 幸せの船を作り出す、渡り魔族の王妃に。
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