第1章

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「そんなに泣くな」 困った声は、少し笑いを含んでいた。 「じゃあ、約束をしよう」 いつもここで目が覚める。 この後の続きが、どうしても思い出せない。 そもそも、これが実際にあった記憶なのか、リアルな夢なのか、区別もついていないのだ。 「声は好きなんだけどなぁ。顔がわからないし」 私は時計を見た。 やっぱり午前3時半。 この夢を見ると、決まって3時半に目が覚めるのだ。 時間と夢の内容に、何か関係があるのかもしれない。
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