第1章

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赤い手袋 あれは、小さい時の私のお気に入りだった。 気づいたら左だけがなくなっていて、泣いて親を困らせた記憶がある。 夢の中の私は、ちゃんと両手に赤い手袋をはめていた。あの時はあったのだ。 この夢を見るたびに、1つずつ記憶が蘇る。 だから、どんなに辛くても思い出そうとしてしまう。 とても大切な何かを思い出さなければいけないから。 それが何かも、どうしてそう思うのかもわからないけれど。 そして、これが本当に過去の記憶なのか、自分が作り出した夢なのかもわからないけれど。
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