第1章
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突然、部屋の中を突風が駆け抜ける。 ゴーっと風の唸り声がした。 そんなバカな! 窓はちゃんと閉めているのに。 伸ばした手を、冷たい手でつかまれた。 誰? 眩暈と突風で目を開けられない。 でも、確かにそこに誰かがいるのだ。 つかまれた手から、流れ込んでくるものを、必死で追いかける。 それは、遠い記憶。
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