第1章

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「行ったらやだぁ」 赤い手袋。 泣いているのは私だ。 「一緒に行く!一緒に行くぅ!」 涙がポロポロとこぼれ落ちる。 「そんなに泣くな」 笑いを含んだ声。 優しく頭を撫でる冷たい手。 「今は、まだダメだ。もっとお前が大きくなってから」 低い優しい声。 この声を知っている。 大好きな声だ。
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