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千雪「ほんとにごめんね。ありがとう」 あれから電車が来て乗り込んだ私達。 もちろん間に合う訳もなく遅刻な訳で、矢吹くんに迷惑かけたことを謝る。 悠星「大丈夫。んじゃ、俺ここだから」 千雪「うん、バイバイ」 降りて行った彼の背中をボーッと見つめた。 私の学校は矢吹くんの降りた駅から3つ先の駅にある。 はぁ…もう授業始まってるよね…。 入りづらい教室のドアを開けて中に入る。 先生「遅いぞー」 千雪「…すみません」 周りの視線を感じながら自分の席に着く。 「おはよー千雪」 千雪「おはよ」 私の前の席に座っているのは親友の希美。 希美「珍しいね、遅刻なんて」 授業中であるのにも関わらず後ろを向いて話す希美の堂々さに先生も今では注意しなくなった。 千雪「定期が見つかんなくって探してたら電車乗り遅れたの」 希美「千雪らしいね」 千雪「うるさいなー、ほら、前向けっ」 希美の背中を押して無理やり前に向かせて私はボーッと窓の外を眺めた。 千雪「…矢吹、悠星くん……か…」 ボソッと名前を呟いてみるも頭から笑顔が離れなかった。
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