第17章 片思い

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可偉人――あれからどうしただろうか。 鏡越し 背後の置時計に目をやる。 二人で日本をたとうと約束した時間を もうとっくに過ぎていた。 結局 可偉人とセリナの舞台が終わると。 僕は律に促されるがまま 会場を出てきてしまった。 今は携帯の電源も切られ 夕べまでとは違うホテルの一室で。 「さあ、両手を頭の上に――」 縛られている。
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