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「ハナさん!入るよ!」
勢いよく扉を開けると、ベッドの上で屈みこむハナさんの姿があった。
「ヒロシ君!……来てくれたんだね。えへへ……嬉しいなぁ」
野太い声じゃなければ!筋骨隆々オジサンじゃなければ!悔やんでも悔やみきれない。
ハナさんの姿を観察してみると、得体の知れない違和感を覚えた。もしかしたらただの吐き気かもしれないが、この正体はなんだろう?……やっぱり吐き気か。
「ハナさん、ブラのホックを閉めに来たよ」
「あのね、その事なんだけど……」
そう言って彼女は、僕に背を向けた。そこで違和感の正体に気が付いたのだ。彼女のブラホックが、閉まっているということに。
「さっき頑張ってたら、閉められたんだぁ。私だってやる時はやるんだよ?」
そう言ってハナさんは薄くなった頭頂部を、これ見よがしにこちらへ向けた。
「頑張ったから、なでなで……して?」
ブルスコファーーー!!オジサンでなければそう叫びだしていたところだが、僕は小さな声でボソッと「モルスァ」と呟いた。
正直、彼女の父親の頭を撫でるというのも、かなり気が引けるが、ブラを着せるのよりは大分ましだ。それに、僕にはおっぱいを揉むという使命もある。
意を決して、荒野のような頭頂部を撫でると、ハナさんは目を細め、恍惚とした表情になった。
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