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「はぁ~」
男はもう一度、ため息を吐いた。
自分は平凡だ。
何か特別な出来事を
期待していた訳では無いが、
何も無いのは
それはそれで嫌な感じがする。
別に人生が辛いとか、
そういう訳では無い。
それなりに幸せな人生を
送っているつもりだ。
ただな・・・
「はぁ~」
それでも、ため息は出てしまう。
これからどうするか?
仕事は終わり、
後は電車に乗って帰宅するだけ。
いつも通りの日常を
繰り返す日々。
「考えても仕方ないか」
男は駅へと歩き出す。
歩きなれた、
代わり映えのしない道のり。
暫く歩き続け、ピタリと止まる。
(・・・ん?)
男の視線の先には
一軒のレストランが有った。
「こんな所に有ったけ?」
代わり映えの無い
道の小さな変化。
ぐ~
腹の虫がないた。
時計を見ると
ちょうど8時を刺している。
「たまには外食も悪くないか」
そう言うと男は目の前の
レストランに入った。
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