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「じゃああたし達駅ビルのクレープ屋に寄って帰るから♪」
何がじゃあなんだかもよく判らないが、杏奈も笑顔をくれた。
彼女達にとっては、いつ何時訪れるか判らない恐怖よりも、身近なスイーツの方が重要らしい。
でも、つ、連れていって欲しい!
「さよなら~」
ボクのほのかな期待も虚しく、瞳は大きく手を振る。
「ああ、気をつけて帰れよ。」
中年の担任教諭みたいな返しをするボク。
「ありがと♪ね~ね~なに食べるぅ?」
「う~んお腹ペコペコだからケバブ焼売クレープ!」
「ヤッパリぃ!?」
なんだよその正体不明な物体は!?
後ろからツッコミを入れたい衝動を懸命に堪える。
まぁそんなもん貪り食う所なら男子禁制も当然だろう。
仕方なく納得し諦める。
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