カタストロフィーは突然に

nobody knows

ズズゥーーンッ！！
轟音と共に瓦礫が崩れ落ちて、地面を揺るがす。
駅ビルだった建物の１／３ほどか無くなっていた。
屋上からは焔が上がり、激しく火の粉が天へと吸い込まれる様に舞い上がる。
ついさっき、杏奈と話していた想像上の危機が現実の脅威として迫っていた。

空が燃えるって！？まさか冗談だろ？？

それどころかビル全体が崩落するか、建物が炎に包まれるのはもはや時間の問題だろう。

幸いに、１階のエントランス部分は、辛うじて無事である。
もうあまり時間がない。瞳と杏奈は何処にいるんだ？
その場で周囲をグルグルと見回すと、其処彼処に人びとが折り重なって倒れている。
中には身動き一つしない人もいる。
だが制服を着たそれらしき二人は見当たらない。