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なんなんだ一体あいつは!?話は通じたのか?
まだ頭がクラクラして目眩がするが、のんびりしている余裕はない。
瞳のことはあいつに任せよう。
自分一人では、少女二人は助けられない。
よく判らないがそう判断するのが今は正しいと感じられた。
「杏奈、しっかり掴まれ!」
まずはこいつを外に出すんだ。そして、その後、瞳もきっと救い出す!
彼女を背負うと、ボクもまた、後ろを振り返り、反対のもと来た階段へと向かう。
上からパチパチと音が聴こえる。煙のきな臭い匂いが鼻をついた。
直感的に階段を戻るのはマズいと感じられる。
先程の高周波を直撃したからだろうか?五感が鋭敏に研ぎ澄まされているみたいだ。
再び小さなパルスのキーンという耳鳴りが頭の奥で響く。
どうすればいい?素早く、だがよく考えろ!
ボクは、一度目を瞑ると、そしてゆっくりと見開いた。
覚醒し瞳孔が開くのが自分でも解る。
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