vision

5/14
前へ
/39ページ
次へ
3人目のボクのvision エレベーターの扉が開いて、待合室を出て仰天した。 パーキングスペースに停められている筈の自動車が、地下駐車場の天井という天井に張り付いている。なんだこれは!? まさか突然堕ちてこたりはしないだろうな? 頭上を見上げながら、恐る恐る先へ進む。 すると突如、十数メートル先の地面が爆火柱を噴き上げた。 もうもうとたてこめる白煙が晴れると、爆発地点の穴ぼこの空いた地中から、全身マットブラックな装甲服で身を包み、暗視ゴーグルで顔を覆い隠した集団が、皆一様に大振りなライフル銃を構えながら次々と姿を現した。 暗闇を赤色のレーザー照準光が透過して激しく交錯する。 やがて、彼らがボクを視認するや、そのレーザーは一ヶ所に集められ、フリーズしているボクの胸に狙いを定めた。 →32ページへ進む。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加