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3人目のボクのvision
エレベーターの扉が開いて、待合室を出て仰天した。
パーキングスペースに停められている筈の自動車が、地下駐車場の天井という天井に張り付いている。なんだこれは!?
まさか突然堕ちてこたりはしないだろうな?
頭上を見上げながら、恐る恐る先へ進む。
すると突如、十数メートル先の地面が爆火柱を噴き上げた。
もうもうとたてこめる白煙が晴れると、爆発地点の穴ぼこの空いた地中から、全身マットブラックな装甲服で身を包み、暗視ゴーグルで顔を覆い隠した集団が、皆一様に大振りなライフル銃を構えながら次々と姿を現した。
暗闇を赤色のレーザー照準光が透過して激しく交錯する。
やがて、彼らがボクを視認するや、そのレーザーは一ヶ所に集められ、フリーズしているボクの胸に狙いを定めた。
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