nobody knows

5/12
前へ
/39ページ
次へ
ん、また話が脱線しちゃったね。そうそう何を言いたかったかと言うと、パツパツジャージ下の顧問の話じゃなく、女子バスのエースの話ですよ。 我が女子バスのショートカットのエース藤澤瞳は、何を隠そうめっちゃめちゃ可愛い。 その名の通り、瞳の色が茶色がかっていてどこか印象的な美少女だ。 有村架純と本田翼と桐谷美玲をスロージューサーに掛けて、不純物を取り除いた健康的で新鮮フルーティーなイメージのサラサラビタミンC100%フレッシュジュースみたい。 飲み終えたら甘酸っぱい爽快感だけが口の中に残る、そんな感じだ。 汗臭そうな男バスの主将の槇原とは、大違いだな。まあ比べる対象が間違っているが・・・。 ウチの姉貴なんか遅刻しそう時でも、何はともわず、毎朝フレッシュジュースだけは欠かさず飲み干していく。 後のボクに残されるのは、いつも搾りかすだけ。 この搾りかすを集めて、何か食卓にもう一品彩りをみたいなことを考えているうちに遅刻しそうになる。 おっととまた話が逸れちゃった。女子バスのエースの話だったよね。 とにかく彼女は、男女問わず全校生徒からから人気のあるマンガの主人公みたいで、ボクや関にとってはアイドルみたいな存在だ。 もし今学校で何かが起きていたなら、そしてもしボクがヒーローだったなら、直ちに飛んで行って、助け出して、そしてキスしたい。 まあ最悪何も起きてなかったとしても、とりあえずキスはしたい。ここ大事だ。 きっと彼女のキスは爽やかな瀬戸内レモンみたいな味がするんだろうな。食べたことないけど。 とにかく、心配になったボクはチャリンコを漕いで、様子を見に行ってみる事にした。 今頃なら部活も終わってる時間帯だろう。 こういう事は、抜け駆けが大事なのだ。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加