さらば、私の平和な学園生活

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「最悪だ…この世の終わりだ…」 ため息混じりに漏れ出た声を聴くのは私だけ。 「うぅ、そんなのないよぉ」 続いて弱々しく漏れ出た声を聴くのも私だけ。 今、私の目の前には、学校の女子が「彼氏にしたい人ランキング」三年連続一位の先輩がいる。 いや、いた。 そう、私は…… 告白されたのだ。 女の子なら、男の子から告白してもらえるなんて、これほど嬉しいことはそうそうない。 でも、イケメンで優しい先輩の周囲では、常に、女子たちの世界対戦が起きていた。 その中にあって、 見た目普通、 性格普通、 幼馴染みじゃない、 そもそも、有り得ない。 と、四拍子揃った私は、弱小国家が棍棒持って、列強の核ミサイルに挑むようなもので、端から相手にされていなかった。 が、告白されたのを機に、このビミョーなバランスは間違いなく崩壊する。
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