序章「異世界だから!」

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カオリ「とりあえず役に立つのはこれくらい?あ、あとリュックのポケットに向こうで必要な書類とかカードとか色々入ってるからね?説明書とか」 説明書って‥‥‥‥‥‥。 カオリ「でもポケットに入ってる物は今は見ちゃ駄目よ?【向こう】に着いてから中身を確認してね?」 ハル「は?何で?」 カオリ「何でも」 そこに行く前に色々確認事項を見ておきたいのだが‥‥‥‥‥‥それすらも叶わないとは。もはやどんな場所か検討もつかない。 ハル「色々言いたいことあっけど。とりあえず行けば分かるんだな?それで、それどこにあんだ?あんまり遠い所は俺嫌だぞ」 カオリ「場所はそうね~。遠いような近いような‥‥‥‥‥‥‥あ、でもすぐに着くって意味じゃ凄く近いわね~」 さっきから母さんの言ってることがよく分からない。 何もかもが曖昧なのに、母さんはその場所についてしっかりと把握はできているようだ。俺からしてみればほぼ情報ゼロで心配しかないのだが。 ハル「いいから場所教えてくれよ。着替えて行ってくっから」 カオリ「あ~大丈夫大丈夫。準備が出来たらハルくんは目を閉じてゆっくり横になってて?そうすれば【向こう】に着くから」 また訳の分からんことを言う。 何をどうしたら横になったままその場所に行けると言うんだ?寝起きドッキリみたいに寝ている間にベッドだけ切り離されてヘリコプターで運ぶとでも言うのか? 馬鹿馬鹿しく思いながらも俺は母さんを一度部屋から追い出し、貰ったリュックの中に他に必要な物(携帯とか財布とか漫画とかゲームとかetc)を詰めれるだけ詰め込み、着替えを済ませた所でもう一度母さんを呼んだ。
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