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「…お前の言う通り、俺はこの事件の紛れもない犯人だ」
電話の向こう側で俺の警察の先輩から告げられた言葉。
事件解決のためには早く聞きたかった言葉。
でもやっぱり、1番尊敬してて憧れの存在だった先輩の口からは聞きたくなかった言葉。
今まで幾つもの難事件を解決してきた天才とも言われる先輩が
1番犯罪者を嫌ってる先輩が
こんなことをするなんて…
そしてこの人を逮捕しなければいけないだなんて…
───最悪だ…もうこの世の終わりだ…
「どうして…どうして葉山先輩がこんなことを…っ」
「さぁ、どうしてだろうね?藤川、自分の頭で考えてみな」
あぁ、この言い方。
先輩らしい。
「僕は…先輩を捕まえることなんてできません…っ」
「そうだろうね、俺は捕まらない」
電話の向こうの先輩はそう言って笑う。
この人は狂ってる。狂ってしまったんだ。
「でも犯罪者を捕まえるのが警察の仕事だろ?」
「先輩も警察じゃないですか…!」
「俺はもうそっち側の人間じゃない」
何で…
何でそんなことを言うんですか。
「全力で俺を探せ」
先輩そう言って電話を切った。
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