二半

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 今日は米の品質を確認し、年貢を治める日だ。村長が代表で行き、税は各村ごとで納めた。  昼前に村長が 領主様は農民の事をよく考えて下さる方だ と絶賛していた。直もきっと良き領主になると皆が口にしていた。  嫌だな、直が期待されてるのに、素直に喜べない、そんな自分が嫌いだ  自分と直との距離がどんどんと離れていくように感じる。  耳を塞ぎたくなり、村人の声が耳に入らない場所を探す。  空が高くその中を二羽の鷹が気持ち良さそうに飛ぶ姿に直と自分を夢見た。  風が心地良い……  川辺に横になると嫌でも美しい青が惨めな俺を包む  もしも同じ鳥なら何処に行こうか? 何をしようか? 同じ物を食べて同じ木に止まり同じ目線になれるのか?  本当に…… 夢物語だな………… 「ショウ!」  あぁ待ち焦がれた声がする  どう転んでも報われるはずもなく、告げることも憚られる想い、其を悟られるべきではない  水に写る二人の顔を見る  直と同じ笑顔で笑っていなくては
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