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 きらびやかな活気のある都は、田舎城主には少し眩しく騒々しさに早くも国に帰りたくなる。 「菅沼殿、遠いところよく来られたな。」 「お久し振りにございます。」  猪のようによく肥えた城主が此方を探るように視線を向ける。  そろそろ隠居し息子にその座を明け渡すべき処、愚息のせいで隠居もできないと嘆く。  表面上活気のある都は農民からの厳しい徴税で成り立っている。 「最近東の国が煩くてな、前線から救援の要請があるのだが、たまには菅沼家も力になってはくれぬかの?」  いやいや、断れると思っているのか? 否など許さぬ癖に 「もちろんでございます。兵数は少ないですが大恩ある山永様のお力添えできるよう、すぐに手配致します。」 「頼もしいな、結果次第では家の娘をそちらにと考えておる。光頼殿も正室を迎えるべきだろう。」  やはり……いや、ついに政略で身を固めるときが……勝っても地獄、負けても地獄とは……
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