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車から降りて急いで傘を差す。あたりは真っ暗で雨がしきりに降っている。
天の恵であるはずの雨も雷と入り混じる今日のような天候は見えざるものへの神の怒りとも感じらた。
約20メートル先にある帰るべき場所である自宅を新里正樹は見上げた。
一階には明かりが灯っている。
帰りを待つ人の存在。
独身者からしたら羨む身分かも知れない。
新里は一人で苦笑した。
夜10時過ぎまで会社に一人居残り
残業をしていた頭と体はくたくたに疲労していた。
もし、変わって欲しい輩がいればいくらでも変わってやる。
同じ地獄を味わえ。
あの悪魔が住む家で。
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