第1章

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正月もあけ二月になったある日のこと、僕の願いにおきた奇跡。初夢ではなく神社の絵馬に『彼女が出来ますように!』と祈るように書いたのだ。 そして、二月入ったある日にそれは現実となった。最悪とも言えよう中学二年の冬に親の強制で学校終わりに塾に行くようになった。 1月の半ばから行き出した塾。寒がりの僕には天敵な季節に外に放りだれた。何度ドアを蹴ったか、親に電話したか、どんな事をしても無視された。 時間は夕方をさしていた、自宅へ帰る人に情けない姿を見せていた事を急に恥ずかしくなり、足早に塾へ行った記憶がよみがえる。 身は凍えて財布はさみしい、お小遣いアップしろっ!と腹をたてながらも勉学に励んだ。 塾に行っても成績の延びは悪く肩を落として失笑気味に「最悪だ…この世界の終わりだ…」と俺は呟いた時に、同じ塾の教室の彼女に聞かれてしまった。 「……100点とらせてやる」と彼女は冷めた笑いのあとに呟いた。そして、服の首根っこを捕まれ塾の教室へ強制連行された。 鬼みたいな彼女のいる塾通いが続いた二月の始めに彼女から「最悪だ、この世界の終わりを見たわ。それは貴方を好きになったこと」 僕に彼女そう言った。 キョトンとした顔に彼女は、ふくれた顔で僕の靴を強く踏んだ。 寒さと痛さで声にならない悲鳴が小さく響いた。そんな僕を見て彼女は腹を抱えて笑った、笑いながら涙が出ていたのかハンカチで吹いていた。 どんな出会いであろうとも、今がいい。 『最悪だ…この世界の終わりだ』と言ったことで始まった彼女との関係。 『最悪だ、この世界の終わりを見たわ。それは貴方を好きになったこと』と、そんな告白に驚いた僕。 その後僕と彼女の関係は楽しく忙しく、慌ただしき可愛い鬼みたいな塾の先輩に100点とれるまで特訓だ中。 未だに僕の平均点は低いままだ。 優秀な彼女に叩かれています。 塾が好きになったのは当然の話だけどね。
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