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ユキがやって来た次の日
屠自古「ほらぁ、行くぞー」
ユキ「待って~」
子守をすることになった神子達はユキの着替え等々を買うために人里に向かうところである
神子「申し訳ありません。私も付いて行きたかったのですが…」 屠自古「いいよ別に。」
今日は諸事情により屠自古とユキ二人で買い物に行くことになった、亡霊だとバレないように今日は借りの足を出しておいた
ユキ「行ってきまーす!」
神子「はい行ってらっしゃい」
ユキが大きく手を振って屠自古の方へ向かった。二人で並んで手を繋ぎながら歩いて行くのを確認し、神子はその場を離れた
*
屠自古「こんなんかわいいんじゃねぇか?」
屠自古が選んだのは桜をあしらったピンクの着物だった。ユキは大層気に入ったらしく試着しては走り回っていた。
屠自古「こらっ!落ち着けって!」
ユキ「むー」
こいつ元気よすぎだろ…
屠自古「とりあえず着替えな、それは買ってあげっからよ」
ユキ「はーい!」
屠自古「だから走るなって!…たくよー…ん?」
店内を見回していると一風変わった服のコーナーが目に入った
と、言ってもそれはジーパンやスカートであったが屠自古にしていれば色とりどりの衣服は珍しいものだった。
店員「服をお探しでしょうか?」
屠自古「え?」
そんな見てたつもりないけどなぁ
屠自古「いえ、子供を待っているので…」
ユキ「どしたのー」
いつの間にかユキは着物を持ってとなりに立っていた
屠自古「なんでもねぇよ、これお会計を」
店員「かしこまりました」
そもそも服とか興味ないしな
*
ユキ「お腹すいたー!」
屠自古「おいおい、まだ3時だぞ」
ついちょっと前に昼食べただろーが
ユキ「すいたーの!すーいーたーのー!」
屠自古「あぁ、はいはいわかりましたよ」
ユキ「じゃあ、おんぶしてー」
屠自古「……」
何その無理やりにもほどがある方向転換
ユキ「おんぶー」
屠自古「わかったよ!やりゃいいんだろ、やりゃ!」
めんどい、心底めんどい!こいつわがまますぎんだろうが。私だって買うもんありすぎてそれだけで鬱なりかけてるのに、さっさと終わらせて帰りてぇんだよこっちは!
ユキ「わはー、たかーい!」
そんな気も知らずこいつは呑気だよなぁ、たくっ
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